「青いサングラス」２ （正静編）
１、静雄 「えっと…幽の新作映画の事が載ってる雑誌ってーと。
何か一杯あるんで解らねぇな。
なーんか、気になる事が書いてあったってトムさんが言ってたんで
見ときてぇんだが…。
クソ、一杯あり過ぎて解らねぇ。メモしときゃよかったな。
………、あれ？
え？ 俺、サングラスどこやった？
ちゃんと内ポケットに入れた筈なんだが。
まさか、ノミ蟲野郎に掏り取られた！？
いや…ノミ蟲とケンカした後はまだあったし。
チッ、参ったな。大事なものなのによぉ」
２、静雄 「悪い。ちょっといいか？」
バイトの子「はぁい、何ですか？」
静雄 「ここで青いサングラス、落し物で届いてねぇか？
昨日、靴下買いに寄ったんだけどよ」
バイトの子「ん～、どうかなぁ。ちょっと待っててね」
３、バイトの子「ゴメンねぇ、レジや事務所には届いてないって」
静雄 「そっか。わざわざ悪かったな」
バイトの子「すぐ要るんだったら、いっそここで探してみたらどう？
サングラスもいいの置いてあるよ」
静雄 「いや、大事なものなんだ」
バイトの子「そうなんだ。見つかるといいね」
４、静雄 「えーっと、取立てに行った先でもないとしたら何処だぁ？
あちこち寄ってみたが、後はここだけだな。
ついでに明日の朝飯のパン買っておくか」
５、静雄 「あのよ～」
店員 「は、はいぃっ、何でしょう？」
静雄 「いや、何もしねぇし(^_^;)
落し物で青いサングラスとか届いてねぇか？」
店員 「え？ あー、どうだったかな。
あ、そうだ。高そうなブランド物の奴？ 細目の」
静雄 「ああ、そうそう」
店員 「いや、学生さんとＯＬぽい女性がそんな話をレジ前でしてたなぁって。
そこの角で拾ったから誰のだろうとか何とか。
そのまま、出て行っちゃったからよく解らないけど」
静雄 「その学生、どんな服着てた？」
店員 「来良ですよ。ブレザーの下に白のパーカー着てたな」
静雄 「そっか。ありがとよ。
（門田に聞けば手がかりとかあるかな？）
あ、それと」
店員 「えっ、ま、まだ何か？」
静雄 「このパン下さい」
４、静雄 「ふ～ん、「紀田正臣」かぁ。
悪いな、急に声かけてよ」
門田 「いいって事よ。
そこらで白のパーカー着てナンパしてる奴なら多分間違いねぇ。
今頃なら、多分公園あたりでナンパしてんじゃねぇか」
静雄 「そうか。ありがとよ」
門田 「ところでそのサングラスって、誰かからのプレゼントって奴か」
静雄 「////…うっせぇよ」
門田 「へー、あいつの照れてるとこ初めて見たな～」
※門田のスキンをまだ作ってなくてバンで誤魔化してすいません。
バンが白いのは、シズちゃんがドア壊したので修理中で代車って事で（おい）
５、正臣 「ねぇ、そこの彼女～。髪長いね～。綺麗だね～。
俺とそこで…」
静雄 「お前が紀田正臣か？」
正臣 「あ？ へっ、平和島静雄！？
お、俺に何か用ですかっ！？
」∑（;￣□￣Ａ
静雄 「ナンパの邪魔して悪いが、お前、昨日、青いサングラス拾った女知ってるだろ？」
正臣 「は、はいっ？ サングラス？」
静雄 「そこのパン屋で話したろ、ＯＬぽい女と」
正臣 「ああ！！ あのサングラス！
確かに拾った女性と話しましたよ。 交差点近くで拾ったって。
角にそのまま置いておいたら誰かに踏まれそうだし、
適当な店に預けるより、交番に行った方がいいんじゃないかって」
静雄 「そうか。交番か。当然といや、当然だな。
悪かったな。急に呼び止めて」
正臣 「いえ」
６、静雄 「トムさんとの待ち合わせまで、まだ時間あるな。
やれやれ、交番寄ってから、適当に飯食うか」
正臣 「へー、いいですねぇ。俺、うまい店知ってるんですよー？
ちょうど、俺クーポン券持ってるんです。よかったらどうぞ」
静雄 「はぁ？」
正臣 「それとも、もう店とか決まってるんですか？」
静雄 「いや、ねぇけど…」
正臣 「じゃ、どうですか？ そこの店雰囲気よくて、ジャズも流れてて、
アイルランドパブで食事が美味しいんですよ。
静雄さんてジャズ似合うと思うなぁ。
何より、 クーポンありますし、クーポン！」
静雄 「…………。
まぁ、お前も来神の後輩だしな。
独りで食うよりいいか」
正臣 「…静雄さんて意外に押しに弱いんですね」
静雄 「何？」
正臣 「いや、何でもないです」
（いやぁ、女の子よりすっごい楽かなぁって（笑）