「ピュアキャットトライアングル 3」

 

「じゃ、その部分をさっさと教えろ、アレン。それとも焦らしてんのか?」
 クロスに睨まれて、アレンは尚も躊躇っていたが、背筋を促すように撫で上げられて、ようやく小さく口にした。

「あ、あの…ア、アソコと……胸のち…乳…首です」

「んー? 聞こえんなぁ」
「だっ、だからっ!」
 大声で言おうとして、さすがにクロスがニヤニヤしているのに気付いた。

(……意地悪)

 と思いながら、もう一度小さな声で真っ赤になりながら繰り返す。
「それはそれは……」
 クロスは両手にナイフと金槌を持って、どす黒い笑みを浮かべた。
「よっぽど解体ショーを受けたいみてぇだなぁ!」
「わ〜ん! だから、言いたくなかったんですって!」
「じゃ、お前はアクマとやったのか? 史上最低のエクソシストだな、ええ?」
「ち、違いますっ! 師匠以外誰と…っ!」
 アレンは必死で首を振った。興奮して、猫耳がピルピル震え、目に涙が滲んでいる。クロスはアレンを引き寄せた。殴られるかと首をすくめたが、思ったより優しく抱きすくめられる。膝の上に乗せられた。
 耳元に低い声で囁かれる。
「じゃ、どうやってそんなやらしい所につけられたんだよ」
「あ、あの、しっぽが…アクマのしっぽが一杯ニョロニョロって分かれて、全身巻きつかれちゃったんです。左手を発動させようとしたんですけど、何故か体が痺れてしまって。
 その上、しっぽからぬるぬるした液体が滲み出て、うまく掴めないし、あっちこっち服の裾からしっぽが中に入り込んできたんです。体中撫で回されて、くすぐられて、僕、びちょびちょになっちゃって、その時、乳首とか、アソコとかチクチクしたから………マナの時と一緒だなって解ったんです。
 何とか抵抗しようとするんですけど、甘い匂いでクラクラして、口にまでしっぽ押し込まれて、僕、変な気分になって、頭の中真っ白になって……。
 気がついたら、誰もいなくて、こんな体で………それで」

「ああ、もういい、もういい」
 
クロスは遮った。
(クソッ、鼻血が出そうだ)
 想像だけで頭がクラクラする。クロスは顔をツルリと撫で上げた。
(ティムをつけとけばよかったな)
 記憶映像で悪魔の特定も早いし、弱点も解ったのに。それに触手で悶えるアレンの姿なんて滅多に見れるもんじゃない。
(……ったく、失神する程、悶えさせられやがって)
 ティムの映像がなくても、その光景はありありとクロスの脳裏に浮かんだ。

 

『あ……ふ……ん、や、めて…』
 アレンは必死で抵抗しようと声を振り絞った。だが、体が痺れて思うように動かない。十字架を発動させようにも、快楽が滑り込み、頭の回路の一部が焼き切れてしまっている。また、ぬ るりとしっぽがズボンの隙間から入り込み、アレンの足にするすると伝っていく。敏感な部分をツッ……っと、撫でられた。
『あっ、ああ……んっ!』
 アレンの体に電流が走る。アクマ達は真っ赤な唇を長い爪にキスしながら、クスクスと笑った。美しい白い月が彼らを照らしている。アレンの全身は薄い桜色の粘液でしっとりと濡れていた。アレンがビクビクと震えるたび、それはポタリと地面 に染みを残す。
 アクマの長い黒髪が月光の光に淡く輝いた。紅い舌がペロリとアレンの唇を舐める。
『まぁ、感度のいい坊やねぇ。子供の癖に一体誰にそんなに開発されたのかしら?』
『本当、いやらしい体だコト。じゃ、こんな事したらどうなっちゃうのかしらね』
 触手がアレンの紅い胸の小粒をくすぐった。チュッと先端を擦っては、軽く巻き付き、もう一個も同じようにいじくる。別 の触手がアレンのうなじや耳など弱い所ばかり責め、しかし、アレンが最も望むところは軽い愛撫しか与えない。
『い、いやっ、やだぁ、やぁ……んんっ』
 アレンの瞳から涙がこぼれた。賢明に触手をふりほどこうとしたが、体は完全に触手によって空中に浮いている。力なく足が宙を蹴り、逃れられない手が握ったり、開いたりを繰り返すだけだ。
『まぁ、もう体の中で触られてない部分なんてないんじゃないのかしら、この子』
『ウフフ、そうね。こんなかわいい子だもの。私達だって離さないと思うわ。ねぇ、坊や。一杯一杯遊びましょうね。私達の楽しみを邪魔してくれた罰だもの』
 ズルッと触手がアレンの奥底を割った。アレンはのけぞる。

『あっ、あああああっ!』
『ほーら、がっついて。駄目よ駄目駄目。簡単に奥になんか入れてあげないから』
『そうそう。欲しかったら自分で動きなさいねぇ』

 アクマ達は笑い続ける。アレンの意志は何とか引きずられまいとするが、抱かれるのに馴れ、開発されきった体は勝手に動き出し、触手の愛撫をねだって腰が動いてしまう。だが、触手はじらすようにじわりと後退した。アレンは嫌がって首を振る。涙がまた頬を流れた。
『まぁ、かわいい。でも、まだあげないわよぉ』
 尚も微かな抵抗を見せる指先を嘲笑うかのように、触手が服の隙間からジワリと胸から脇腹に触れていく。幼い体はわななき、喉を仰け反らせて啼いた。
『いい子ねぇ。こんな時は何て言うの?』
『そう。お姉さん達に聞かせてくれない?』
『あ、ああ、僕…』
 アレンは賢明に唇を噛み締めて、首を振ろうとした。だが、触手は促すようにまたアレンの中心を柔らかく揉みしだく。
『あ、ああっ!あんっ!』
 アレンの体が強ばった。ビクビクビクッと体がそれだけで達してしまいそうに震え……。

 


「師匠、あの、師匠? 聞いてます?」
 不思議そうに覗き込むアレンの大きな青い瞳に見つめられ、思わずクロスは咳払いした。
アレンのふっくらと柔らかい胸が腕を擦り、自分の心臓の音が気づかれなかったろうかと少しだけ彼から目をそらした。

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