「天空の城ラピュタ」(エドアルエドバージョン)
出会いのシーン。
天からゆっくり下りてくるアル。胸には輝く飛行石……じゃなくて、賢者の石。
それに気付いてびっくりするエド。慌てて何とかアルをお姫様抱っこで受け止める。
「シグさ〜〜ん! 天から超俺好みのかっわいい子が降ってきた〜!」
「寝ぼけてないで、仕事しろ〜!!」
中略。
軍の要塞。
アーチャー大佐にラピュタの事で色々いじめられているアル。
アルの危機に反応して、天から降ってきた鎧アルの目がギラリと光る。
背中の血印がまばゆく輝いて、ゆらりと動き出す。
兵士達の銃撃など、ものともせず、突然ジェット噴射で空を飛ぶ。
「あああああっ! マジでアルフォンスロボになってる!?」
アル、びっくりするが、鎧アルに促されて一緒に逃げる。
塔に追いつめられている生身アル。
それをかばうように戦っている鎧アル。
(僕の持ってる賢者の石と鎧の血印が反応してる!?)
凄まじい砲撃。
それに対抗して鎧アルの目からビーム。
(わ〜、僕が何かもの凄い事になってるよ〜(^^;)
要塞は炎上し、破壊が止まらない。だが、鎧アルもどんどん傷ついていく。
鎧アルの目が兵士達に向かうのを見て、慌てて首に取りすがるアル。
「駄目!」
無理矢理向きを変えられ、平和な田園を凄まじい火線が薙ぎ払う。
「あ…ああ…」
(駄目だ、このままじゃ……兄さん!)
だが、夜明けは暗く何も見えない。
その瞬間、
「アル〜〜!!!!」
エドの声。
「兄さん!?」
必死で声の主を探すアル。地平線から海賊の飛行虫の接近。
「ばっちゃん、もっと低く飛んで!!」
ピナコ、エドに怒鳴る。
「あたしに命令すんじゃないよ!ドチビ!」
「何だと、ミニマムおばば!」
エド、アルの隣にいる鎧アルに気付く。
(うわっ! 俺に鎧アルを見捨てていけるかよ〜)
ゴクリ……。
「……ばっちゃん、この飛行虫、4人で飛べるかな?」
「え!? 砲撃がうるさくてよく聞こえないよ!! いいかい、チャンスは一度だからね。すり抜け様にかっさらえ!」
「兄さ〜ん!!」
「アル〜〜!!!!」
飛行虫に下向きになってぶら下がるエド。両手を伸ばすアル。
瞬間、エドの両手がアルを抱き締める。
砲煙より早く地平線に飛んでいく飛行虫。
「ば、ばっちゃん、う、腕が痛ぇ〜!! 機械鎧が抜ける〜!」
「わ、何だい! 鎧アルもぶら下げてんのかい!? お、おやめ〜! 浮力が落ちる!」
中略。
何とかラピュタに辿り着くアルとエド。アーチャー大佐はぶっ飛ばしてエンド。
園丁は全部鎧アル。キツネリス達や小鳥達に懐かれている鎧アルが森へ立ち去っていく。
「ア、アル! 待ってくれ!」
それを見て、カイトから飛び降りようとするエド。
「ちょ、ちょっと! 兄さん、危ないよ! ラピュタと一緒に飛んでいく気?」
「だって、アルが…」
「僕はここだよ」
「わ、解ってるけど〜!て、天国だ、ここ。帰りたくねぇ〜。アル、いっそここに俺達だけで住もう! 下界は近親相姦だ、禁忌だってうるさいし。ここはアルで一杯だし」
「兄さん……後半が本音でしょ。一度聞こうと思ってたけど、僕と鎧とどっちが好きなの?」
「そりゃ、お前……。どっちもに決まってるじゃないか。アルはアルだろ?」
「そうなんだけど!ここははっきり決めてよ!」
「だって、決められねぇよ! アルはアルなんだから!」
「……これでも?」
エドにそっと口付けするアル。
「え………ええっとーぉ」
「決まり、だね」
にっこり微笑むアル。もう一度キス。アルの手がそっとカイトの出航を促すように木の枝を押す。
それを一応やれやれと見送った鎧アル達。
「………でもさ、やっぱり兄さん、心配だよねぇ」
「うん。賢者の石を調節していつでも下界に降りられるようにしようよ」
「賛成、賛成」
どやどやラピュタの地下に消えていく鎧アル達。
エンド
昨晩のチャットネタ。宮崎さんでハガアニ作り直してくれないかな?
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