青いサングラス 3(静臨編)

1、ブクロの一角のとある店。
  ヤバイ薬や銃、拘束具など扱ってる日の当たらないヤバイ場所。

  臨也 (やっぱり小型マシンガンよりナイフかなぁ。
      シズちゃん相手だと何本あっても足りないよ)

2、臨也 「マスター。
      このナイフの切れ味試してみたいんだけど」
  マスター「うちはそういうのやってねぇんだ。
      そこらのペットショップでみつくろったらどうだ?」
  臨也 「ひどいねぇ。相変わらず(苦笑)」
  マスター「お互い様だ」

3、近所のペットショップにて。

  臨也 「かわいいねぇ〜。よしよし」
  にゃんだ 「フーッ! シャーッ!」
  臨也 「ふふ…」

4、臨也 「そういや、俺、動物に好かれた事あったけかなぁ?
      いきなり噛み付かれたり、引っかかれたり、唸られたり。
      動物は言葉が通じないから、ホント嫌いなんだよね。
      シズちゃんみたいにさ。

      それにさぁ、何かムカッと来るから特に猫嫌いなんだよねぇ。
      この首なんか、ホントにポキッと簡単に折れちゃうから。
      ほ〜ら、ブルブル震えてる。俺が触ると怯えるんだよね。
      絶対なつかないし。
      人間の方がいいね、ホント。簡単で。

      だから、もう飽きちゃった。
      やっぱりシズちゃんをからかいに行こうかな」

5、臨也 「アイルランドパブねぇ。居酒屋か露西亜寿司ばっかの
      シズちゃんにしては珍しいな。
      えーっと、シズちゃんは、と。

      誰、あの女……」

6、静雄 「あの…拾って戴いてどうもありがとうございました」
  OL  「いえ、大した事じゃないですから。
      でも、わざわざ食事までご馳走になる程じゃ…」
  静雄 「はぁ…その成り行きで…。
      後輩におごった手前、拾った当人に何のお礼もしないのも
      どうかなって…。クーポンもあるし…」
  OL  「はぁ?」
  静雄 「いえ、こっちの事で。
      気持ちですから、どうぞ」
  OL  「は、はい。じゃ…」

      (バーテン服着てるんだから、水商売系の人かしら?
       そっち系はなぁ。 今時、IT系とか公務員じゃないと…。

       でも、顔はいいわよね。結構というか、かなり…。
       それにどっかで見た事があるような気がするんだけど何処かしら?)

7、OL  「あのサングラス」
  静雄 「ああ?」
  OL  「大事なものなんですか?
       彼女から、とか」
  静雄 「ああ、弟からです。
      あいつの仕事でかけてた奴がかっこよかったんで、
      そう言ったら、誕生日にくれたんです」
  OL  「ああ、そうなんですかー。弟さんからなんだー」
      (弟でよかったわ〜。今、フリーぽいわね)

  静雄 「何でもダースや大箱でくれるので置き場に困るんですけどね。
      でも、俺がすぐ壊すって解ってんのかな、あいつ」
  OL  「いいじゃないですか。
       一個一個凄く大事になさってるんでしょ?
      解ります。弟さんの事が凄く好きなんですね」
  静雄 「え、ああ…///」


  臨也 (酒っ、飲まずにはいられないっ!(グビグビ)
      何で、俺がこんなとこでモヤモヤして立ってなきゃいけないんだ?
      いつもみたいにズカズカ行けばいいのにさ。
      からかって、怒らせて、店をメチャメチャにさせちゃえばいいじゃないか。
      あの女の前でさ。

      何、はにかんだり、顔赤らめたりしてんだよ、シズちゃん。
      クソッ、あのテーブルにも盗聴器仕掛けておけばよかった。
      シズちゃんの居場所が解るように、目ぼしい場所はセッティングしてあるのに、
      こういう店は想定外だった)

 

8、臨也 (シズちゃんが女と別れてこっちに来る…。
      背中でシズちゃんが近づいてくる気配を感じる。
      俺に気付くかな。
      気付かないかな。
      シズちゃんは鈍くてバカだから気付かないかもな。


      折原臨也ともあろう男が、2×歳にもなろう裏の情報屋がさ。
      廊下で好きな男子と擦れ違う女子みたいに、
      胸ドキドキさせて結果待ってるってどうだよ。
      もし、気付かなかったらって、何でビクついてんだよ。
      バカみてぇ。

      他の人間なら、操って、意識曲げさせるなんて簡単なのに、
      何でシズちゃんだけ出来ないんだろうね。
      単細胞でバカなのに、すぐ俺の罠に引っかかるくせに、
      何でシズちゃんだけ肝心なとこは外れるんだろうか)

9、臨也 (素通りした、素通りしやがったよ、こいつっ!(怒)
      こんだけ近くにいて、何で気付かないの。
      何処からでも、自販機だのゴミ箱だの投げてくるのにさ!
      
      うわっ、刺してぇ!
      さっき買ったばかりのナイフを今すぐ背中に刺したいよ、シズちゃん!)




※シズちゃんはトイレに行きたいだけなんだけど(笑)

まだシズイザ編続く

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